「組織の心理的安全性は人の関わり方で高めることができる」

 

「組織の心理的安全性は人の関わり方で高めることができる」

 

理事の菊岡が営業の支店長時代、
全部で約300名のメンバーがいました。

組織には部長クラスが12名
ラインマネージャーが37名いました。

部毎、営業所毎、エリアチーム毎に特色が出てきます。
カラーが出る、風土が出る、という言い方もしますね。

皆さんの組織でも同じですね。

どうして特色が出るのでしょうか?
特色は誰が作っているのでしょうか?

正解は一つではないですね。

メンバー個々が作っている。
部長や課長、営業所長やエリアリーダーが作っている。
メンバーの中で、特に声の大きい人が作っている。
一番の年配者が作っている。
その組織に一番長くいる、いわゆる古株の人が作っている。

メンバー個々の中でも、
組織の中で、特に一番影響力を持っている人が作っている。

影響力が大きい人の力を、あなたも感じると思います。

影響力が最も大きい人は、
一般的に言えば、組織のリーダー、ライン管理職。

部下は常に上長を見ています。
(上長は必ず部下全員を見ている、という逆は、
必ずしも成り立ちませんが)

したがって、上長の発言や態度が
組織の風土や心理的安全性に
最も大きな影響を及ぼす、

そんな組織が多いです。

営業支店長時代、
ある営業所には、
仕事が終わるとメンバーが集まってきて、
いろんな相談を行っています。

ある営業所では、
仕事が終わっても、誰も戻ってきません。

メンバーが戻ってくる営業所には、
戻りやすい風土があり、
戻ってくると、何か良いことがあります。

誰も戻ってこない営業所では、
戻りにくい風土があり、
戻ってくると、何か嫌なことがあります。

この何か良いこと、何か嫌なことを
作っているのが、
上長の振る舞いです。

活気のある組織、
活気のない組織にも
何か要因があり、
上長の振る舞いが影響していることがあります。

「リーダーは、人間的成長が求められている」と知り、体感し、
人間の勉強を、菊岡も始めました。

振る舞いには、
その人の在り方が影響してきますね。

この裏付けとなる理論は、

「応用行動心理学」

この中にABC理論があります。

「先行条件 Antecedent」
の時に、

人は同じような
「行動  Behavior」
をとります。

そして、その行動を取っている最中、
もしくは行動をとった後に
何らかの反応
「結果 Consequence」
が返ってきます。

次に同じ「条件A」が来たときに、

同じ人がどのような「行動B」を取るかどうかは、

その前の行動を取っている最中、
もしくは行動をとった後に
何らかの反応
「結果 C」

に影響を受けるという理論です。

この「結果C」の
影響度は、80〜100%であることが
証明されています。

通常、人はできるだけ脳のエネルギーを使いたくないので、
同じ条件の時に、
同じ行動をとります。

そして、その行動をとった後、
心地よいことが続いていると、
同じ行動をとり続けようとします。

一方、逆に、
心地よさがなくなったり、
反応がなくなったり、
あるいはショックなことや
罪・罰のようなことが起こると
同じ行動を取らなくなる、
あるいは徐々に同じ行動を減らしていきます。

心理的安全性が高いと
生産性が高まり、
組織目標が到達される。

Googleで2012年に示された結果です。

菊岡は、2007年から、この応用行動心理学を用いた
人材育成、組織環境づくりに取り組んでいました。

人が自発的に取り組むことを増やす、
どんどん新しいことにもチャレンジする、
結果を恐れず行動してみる。

個人ではなく、チームとして協力し合う。
チームとして高め合う。
成功例を共有し、誰もが使えるようにする。

これらは、上長や周囲が、ある条件Aで
メンバーが望んでいる行動Bをとったときに
どんな反応Cを取るかで
変わってきます。

メンバーを変えるのは難しいですが、
まずは自分のメンバーへの振る舞いCを
変えることに挑戦していただけると嬉しいです。